事業形態ごとの開業のポイント
こんにちは。
ℳです。
前回は会社を設立するか、個人でやるかという事でメリットやデメリットを書かせていただきました。
今回は代表的な事業形態の主だった特徴を簡易的にまとめてみました。
目次
①独立店舗
資金の目安:200万~4,000万
業種例:小売店、飲食店、理美容室、アパレルショップ、雑貨屋、エステショップなど
《売上アップポイント》
ターゲットに合った立地を選ぶ!
・個人向けなら駅周辺
・ファミリー向けなら住宅街
近隣住民に存在をアピールする!
・地本のフリーペーパーに広告を出す。
・駅周辺や店舗周辺でチラシを配る。
・新聞に折り込みチラシを入れる。
《コストを抑えるポイント》
工事前に相見積りをとる!
・相場感がわかり、価格交渉を行いやすくなる。
・より安い業者を選ぶことで工事費を抑えられる。
居抜き物件を利用する!
・前のお店の設備を使えるので設備費などを抑えられる。
・内装工事の期間を短く出来、より早く開業できる。
《思わぬ落とし穴》
内装工事以上の時間がかかり、オープン日が遅れた!
…開業日がずれ込めば、資金のやりくりが苦しくなるので、工事期間も考慮した収支計画を立てておく。
物件を途中解約したら違約金を請求された!
最低契約年数などの条件があると、契約期間中に閉店せざるを得なくなった時に多額の違約金の支払いを求められることがある。
契約前に物件の契約期間を確認しておく必要がある。
②フランチャイズ
資金の目安:100万~4,500万
業種例:コンビニ、居酒屋、喫茶店、ファストフード、携帯ショップ、100円ショップなど
《売上アップポイント》
本部との連携を密にしておく!
・売れ筋商品や新商品の情報が早く入る。
・業界情報から戦略を決めやすい。
独自でキャンペーン企画を行う!(企業によって制約あり)
・地本の名産品を独自で仕入れて提供。
・地本商店街の共同キャンペーンに参加
《コストを抑えるポイント》
契約前に条件を比較検討!
・仕入れや課金の縛りがきびしい場合は、契約先を見直す。
・同業種でブランド力に差が無い場合は加盟料やロイヤリティの安いところにする。
家族経営を検討する!
・配偶者や兄弟でシフトに入って人件費を削減。
・家族を青色事業専従者にして節税する。
《思わぬ落とし穴》
加盟料やロイヤリティ以外に何度も課金を求められた!
…特に契約書や記載がないのに、販売促進費や研修費などの名目で課金を求められることがある。その場合は『どんな名目で課金するのか』『課金は一時的なものか、定期的なものか』を確認し、慎重に対応する。
契約によっては『仕入れや備品などの購入はすべて本部から』と制限され、全体的なコストが割高になるケースがある。契約前に『仕入費などが割高になってもそれに見合うだけのメリットがあるか』など、採算性を十分に吟味することが大事。
③移動販売
資金の目安:100万~1,500万
業種例:弁当販売、ドリンク販売、食料品販売、アクセサリー販売、廃品回収など
《売上アップポイント》
人目を引く車両にする!
・販売車のデザインをなるべく華やかなものにする。
・商品に合ったBGMを流して購買意欲を上げる。
曜日や季節に合わせて出店する!
・週末ならショッピングモールに出店。
・桜の季節は花見の名所に出店。
《コストを抑えるポイント》
なるべく自分で車両を改装!
・ペインティングなど、独力でできるものは自分で行う。
・簡単な車両整備は業者を頼らず、自分でできるようにする。
よりお金のかからない車を選ぶ!
・ガソリン代を減らすために燃費のいい車を選ぶ。
《思わぬ落とし穴》
狙っていた場所で営業許可が下りなかった!
…営業許可の許可基準は自治体や土地の所有権者によって異なる。不許可になって慌てないよう、候補地を複数リストアップしておき、断られたら直ぐに次の候補地に当たれるようにしておく。
新たな規制が出来て、販売できない商品が出てきた!
条例の制定などで、それまで許されていた種類の商品を販売できなくなることがあり得る。メディアや同業者ネットワークで情報のアンテナを張り、規制される恐れが出てきたら、別商品の扱いを増やす。
④ネット販売
資金の目安:10万~470万
業種例:服飾品販売、雑貨販売、食品販売、古書販売、輸入品販売、アプリ配信など
《売上アップのポイント》
実店舗販売との差別化をする!
・ダイエット商品など実店舗では買いにくいものを販売。
・家電や家具など持ち運びが面倒なものを販売。
SNSやブログを活用して宣伝する!
・ツイッターやフェイスブックに商品情報や使用感などを載せる。
・知り合いに商品送って、SNSに感想などを書いてもらう。
《コストを抑えるポイント》
プロバイダー料金は複数社で比較検討して選ぶ!
・値引きキャンペーンをしている会社にする。
・月額料金が安いところにする。
サイト制作費を少しでも安く!
・業者に頼むなら本当に必要な機能だけに絞って製作費を下げる。
・シンプルなサイトでいいなら自分で勉強してつくる。
《思わぬ落とし穴》
厳しい価格競争に巻き込まれてほとんど利益が出ない!
…ネット販売はライバルが無数に存在するため、価格競争になりがち。事前に『薄利多売でいくか』『競合が少ない商材を扱うか』など方針をはっきりさせておく。
大手サイバーモールを利用したら利益が少なかった!
大手サイバーモールはユーザー数が圧倒的に多いので、売上は確保しやすいが月額の利用料などを取られ、売れた割に利益が少ないということも起こり得る。
事前に利用料金などを確認して、うま味が少ない場合は利用を見合わせる。
⑤SOHO(在宅ビジネス)
資金の目安:10万~420万
業種例:ライター、イラストレーター、カメラマン、プログラマー、WEB制作、事務代行など
《売上アップポイント》
常に仕事がある状況を作る!
・新規の仕事は可能な限り引き受ける。
・ストック収入になる仕事を見つける。
・自分から企画提案を行い、仕事を増やす。
同業者ネットワークを広げておく!
・新規の仕事を紹介してもらいやすくなる。
・大規模プロジェクトに誘われることもあり得る。
《コストを抑えるポイント》
家事按分で生活費の一部を経費計上する!
・自宅の家賃、固定資産税。
・水道光熱費、リフォーム費用など。
なるべく多くの経費を計上する!
・打ち合わせのための交通費や飲食費。
・仕事に使う資料の購入費。
・仕事関係で渡した祝儀や香典。
《思わぬ落とし穴》
定期的に受けていた仕事を突然打ち切られた!
…定期的な仕事があることは、SOHOを
やっていく上で非常に重要であるが、いつまでも継続はしない。
単発の仕事もある程度確保して、もしもの時に備えておくことも重要。
仕事が重なり過ぎて、いくつか断ったら信用を失った!
SOHOの場合、仕事がくるかこないかは人間関係による部分が大きい、断らざるを得ない時は『誠意を忘れずに伝える』『コミュニケーションは取り続ける』など、人間関係を保つ努力が必要になる。
他にも幾つかの事業形態はあります。
自分がどんな仕事をどの様な形でやるのかは非常に重要であり、これらの事業形態の特徴は追及しておく必要性があります。
今日はここまで。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。
次回は事業計画について、書きたいと思います。